最終更新2004/12/18
NHK:日8  新選組!  戻る
出演者/香取慎吾 藤原竜也 山本耕史  他 

 最終話 「愛しき友よ」 とうとう終わってしまった・・ この面々とお別れというのはちと寂しい・・
 今日は最終話という事もあるのか 何故新選組が 近藤が 幕府と共に心中をしなければならなかったのか? 近藤が何故35歳の若さで
 死ななければならなかったのか? を最後の最後に散々其々の登場人物に語らせてたと思う 叩き込むように語られる其々の人物の口から
 三谷さんが言いたい事を感じ取った気がする? でもまだ生きている近藤を皆が寄ってたかって 死ぬ事を前提に語っている様には
 憤慨もしそして悲しくもなった・・ それは史実なのだから死は確定しており しかも切腹はさせて貰えず斬首なのも逃れられない事実で
 仕方ないのではあるがだ  ではモデルはいるけど史実ではない捨助はどう処理するのかと思っていたら 只1人近藤を助けに行かせた
 そう処理しましたか三谷さん・・ 最後まで近藤の意いを汲み取れない不甲斐ない奴のままで処理したか・・ それはそうとやっぱりこの人の
 死に方も歌舞伎だった(笑) やっぱり歌舞伎役者さんはどうしても見栄きっちゃうんだろう 死に様は一番の見せ所だから
 土方が五稜郭に行って死ぬまでの最後の最後迄やるかと思ったのに近藤の斬首で終わってしまったのにはちょっと物足りなさを感じる
 最後のシーン&台詞は近藤の「とし・・」 その時の近藤の顔(表情)が心に残る 何か言いたそうなそれでいて覚悟を決めているような
 うげっ!というような複雑な顔をしていた そして決して潔い顔はしていなかったとも思うのだが・・ この表情の意味は何だったろうか?
 始まったばかりの近藤とこの最後の近藤とは全く違うし 香取慎吾の名演技だったのか? 三谷さんの意向はいかに??
 題名が「近藤勇」だったらここで終わりも判るけど 「新選組」ってんだから最後まで描いて欲しくもあった しかし近藤の死を以って事実上
 新選組は終わったも同然なのだから ここで終わりもそれはそれでも良かったのかもしれない?  結局主要メンバーは近藤・土方以外は
 結構長生きしてるんだ まぁだからこそ語り継ぎ 「新選組」 の名が残ってもいるのだろう  それにしても若い!近藤勇35歳の若さで
 死んじゃうなんて勿体無さ過ぎる この時代の人は死に急いでいたからなあ・・  ところで気になるのは原田 おまさの元には
 帰らなかったのか? 史実では上野の戦いで戦死したとも 海外で馬賊になったとも言われているらしいが 出来たらおまさの元へ帰り
 幸せに甘味屋をやって欲しかった でもそれでは納まらない人物ではあったんだろうが・・  そしてそんな近藤の死を知らされず
 その2ヵ月後に死んだという総司 今迄総司はもっと早く死んでいるものとばかり思っていたから かなり意外でもある お孝の死も悲しい・・
 それを庇ってやれなかった総司もまたもっと悲しい・・   ともあれ1年間本当にお疲れ様でした・・
 「新選組を行く」 新選組それぞれの道
 近藤勇享年35 「快く受けん 電光三尺の剣 只まさに一死を将て 君恩に報いん」
 東京板橋 板橋宿平尾町脇本陣跡 1868年4月25日処刑 近藤の墓(東京三鷹 龍源寺)
 近藤つね享年56 つねが刺繍した稽古着 夫への愛を貫く
 沖田総司享年27 誠の旗 多摩川 近藤の死を知らされておらずその安否を気付かい乍近藤の死の2ヵ月後に死去
 原田左之助享年不明 上野戦争の舞台となった黒門(円道寺) 幕府の彰義隊に加わり上野で戦死??
 永倉新八享年77 新選組慰霊碑(東京板橋・寿徳寺) を建てその功績を書にまとめる
 斉藤一享年72 鶴ヶ城(福島会津若松市)の人達と共に生き 後に新政府の警察官になる
 島田魁享年73 西本願寺(京都下京区) 剣術を教えながら新選組の屯所のあった西本願寺の警備を努める
 土方歳三享年35 近藤の意志を継ぎおよそ2千人の旧幕府軍の指揮官として北上五稜郭で戦死
 五稜郭(北海道函館市) 写真館 田本研造 箱館大戦争図 1869年死去
 名台詞 : 最終回ならではの名台詞 の数々・・・ どれも捨てきれず・・・ 順番に並べてみた
 有馬 「戦った相手に対してこそ正々堂々と会いたかとごわす」 「生きる事を恥っちゅう思うたらいかん!」
  「近藤の死は無駄死になんかじゃねぇんだ 奴は薩摩と長州と土佐の恨みを一身に受けようとしてるんだ
 徳川に対する憎しみの一切を一人で受け止めようとしてるんだ 近藤が死ぬ事で大勢の命が助かる
 そんな事たぁ新選組の近藤勇の他に誰が出来るんだ 本望じゃねぇのかい?」 
 西郷 「慶喜は生き延び おかげで兵士達の徳川に対する怨みの掃け口が無くなった そん役目近藤さんにお願いしもんそ
 幾千の獅子達の無念と残された者達の怨みを あん人に受け止めて貰いもんそ」
 土方兄 「誠の旗の下 お前達は時代と戦ったのだ こんな痛快な事があるか お前達は多摩の誇りだ
 何が正しくて何が間違っていたかなんて事は 百年後二百年後の者達が決めれば良い」
 永倉 「近藤さんを悪く言えるのは 苦楽を共にしてきた者だけだ 俺だけだ」
 勝 「武士らしくって何だよ!大事なのはどう死んだかじゃない どう生きたかだ ありゃ武士だよ紛れも無い」
  「徳川家の家臣で最後まで忠義を貫いたのはあの男だけだ 新政府の中に近藤勇に並ぶ忠節の士がいるだろうか?
 所詮我らは寄せ集めだ そういう意味では新選組と変らぬ 彼等のように固い結束で
 新政府がこれからの時代を切り抜けて行けるのだろうか それを考えると憂鬱になる」
 土方 「先に死んで行った者達の為にも 俺たちは戦わないとならねぇんだ」
 緒方 「生き延びるんです 生き延びて官軍に一泡吹かせてやるんです それが残された者の勤め」






NHK : 06’1/3 9:00〜10:30  正月時代劇 「土方歳三 最期の一日」
*** 物語 *** 函館五稜郭 旧幕府軍最後の砦 明治元年10月 海を越え蝦夷地へと渡った徳川の家臣達は 新政府軍から
この五稜郭を奪いとり 兵を進めて蝦夷地を平定した 彼らは独立政権の自立を目指し 旧幕臣榎本武揚を総裁に選ぶ
陸軍の指揮は大鳥圭介 土方歳三はその補佐役となった しかし新政府軍の反撃は厳しく 明治2年5月には函館の町と五稜郭周辺
だけが最後の拠り所となっていたのである
*** 作・脚 ***
三谷幸喜
*** P ***
安原裕人/吉川幸司
*** 演出 ***
吉川邦夫
*** 登場人物 ***
陸軍奉行並
総 裁
陸軍奉行
函館奉行
土方歳三
榎本武揚
大島圭介
永井尚志
山本耕史
片岡愛之助
吹越満
佐藤B作
新選組頭取
島田鬼魁
尾関雅次郎
相馬主計
山野八十八
蟻通勘吾
市村鉄之助
女給 
照英
熊面鯉
小橋賢児
鳥羽潤
山崎樹範
池松壮亮
南野陽子
沖田総司
藤堂平助
原田左之助
山南敬助
永倉新八
井上源三郎
藤原竜也
中村勘太郎
山本太郎
堺雅人
山口智充
小林隆
斉藤一
松平容保
近藤勇
オダギリジョー
筒井道隆
香取慎吾

*** あらすじ・独り言 *** 明治2年(1869)5月 蝦夷地(北海道)七重浜から始る 遅れて登場した土方が「待たせたな」と決める
色んなものを引っ掛けてる(笑) 三谷さんっぽいと言えばぽい♪ NHK大河の「新選組!」が終わって早1年・・ 確かに待ってましたよ!
本放送では近藤の最後を見事に演じきった香取慎吾 さて 山本耕史は土方の最期をどう演じてくれるんでしょう?楽しみです
また何故土方はあからさまに負けると判っている戦を蝦夷地まで行って続けたのか もう逃げ場がなくて仕方なく北へ向かったのか
いや死に場所を求めて北へ向かった? いや本当に新しい国を作る為 夢を持って行ったのか? 色々な解釈が出来ると思う
三谷脚本はそれをどう解釈し どう話を転がして行くのだろう それも楽しみにして見た
明日が敵の総攻撃と判ったそんな折 新たに新選組に入隊した者達は昔の新選組を知らないので教えてくれというのに応える土方は
「京に登った時は「浪士組」と言ってた それから「誠忠浪士組」になったり「壬生浪士組」になったりしてな 最後に新選組になった」
「浪士組が分れた時 最初に京に残ると決めたのが13人 江戸にいた頃なんかには近藤さんを入れて8人だった」 と話して聞かす
そうあの頃 多摩の頃の皆の顔を 直ぐ 思い浮かべる事が出来た そして皆 もう死んでいるんだよなぁとまた涙した・・
そんな話しの中「山南」の話しに至ると新参者達は「あぁ法度に背いて切腹させられた人ですよね」とあっさり片付けてしまうのである・・
自分は即 ゴラッー!!この新参者が!と思ったのに 大人土方は彼等を怒らないのだ・・ 島田・尾関・山野・蟻通の4人を集め
池田屋に皆で踏み込んだ時の事を覚えてるか? 本当の新選組は俺達だけって事だよ 俺は五稜郭へ戻り全軍の指揮を取る
お前等はここ函館山に残り町を守り抜け 新選組はお前等に託した って・・ 当然土方と一緒じゃなきゃ嫌だと駄々を捏ねる島田・・
多分土方は思ったんだと思う 本当の新選組を知ってる人間を あの頃の皆をちゃんと知ってる人間を残さなくちゃいけない
新選組を残さなきゃならないってね 確かに皆が死んでしまったら史実の結果だけを見るなら色々な解釈が出来てしまう訳だしねえ
土方は飲み屋のつけを払い まだ歳若い鉄之助を逃がす為 義兄への手紙と総司の姉にあのコルクを渡すよう命じ多摩へ走らせる・・
コルクはどうだか知らないけどこの子が持ち帰った手紙って今でも実際残ってるのだし・・( いやぁでもこの鉄之助が可愛かった♪ Jr?)
鉄之助が土方に聞いた「動物の中で一番強いのは何?」 の問いに「ヌエだ」と答えてたけど この問いには人の名前を出すんだろうと
思っていたから ヌエって誰?とあれこれ考えてしまった(笑) そしてシーンはまだ皆が多摩にいた頃の回想シーンに移り変わる
「頭は猿 胴は狸 尾っぽは蛇 手足は虎の形をしているんだ」 あははなる程! あの頃の皆が一番好きだった楽しかったし・・
そして 「皆居なくなっちまった」 とポツリと土方・・ さあこれから土方は1人五稜郭へ向かう!
ここから総裁榎本との物語になる この男もなかなか魅力的な男だった これは脚本家の三谷さんの解釈の仕方なんだろうが
土方は近藤と榎本を重ねて見ていたという 確かにこの情勢で 例えそれが蝦夷地であろうと 新国を作るなんて突飛押しも無い事を考え
夢に向かって突き進むロマンチではなくロマンチスト(笑) 魅力ある人間の周りには自然と魅力ある人間が集うものなのだと・・
で似ているといえばそうかもしれない でも土方はついては来たが榎本を担ごうとはしなかった 只単に死に場所を求めてただけだから
流山で切腹を覚悟する近藤に ここでの割腹は犬死だと説得したのも土方だった そして近藤は大久保大和として出頭し
それが近藤との今生の別れとなった訳である 「正義は我らに有り 儀を重んじる者にとって薩長を認める訳には行かなかった」
近藤の言ったそれと同じを貫き通す為というより 近藤の言ったそれを正当化させる為に北へ 自分達の正当性を主張する為に行った
しかしどうみても情勢は劣勢であり それでも尚戦い続けるのは 死に場所を求めていたのだという解釈をしているようだった・・
そして土方は勿論 榎本にも大鳥にも死は見えていた筈で 榎本はそれなら降伏して部下だけは助けたいと考え 土方は諦めるなと言い
それを正当化する為に どうせなら最後迄悪あがきしようではなく 生きる為に 自分達の夢の実現の為に突破しようと言うのだ
生きる為なんだ 死ぬ為なんじゃないんだ だから戦おうと・・ 所詮が榎本という男もロマンチストなものだからそれに乗って腹を括る
今こうして落ち着いて考えるとこれって実は何かとても矛盾している 脚本の妙なのだろうか?2人のやりとりにはとても納得させられ
最後の盛り上がりにはそうだ!その通りだ!生きる為に戦うんだ!!と自分も自然に納得させられていたのだが・・(笑)
しかし時は既に遅し・・ 夜のうちに官軍は大砲を持って山を越えていた! 土方が敵の本陣を攻めに行く途中函館山に大砲の煙が上り
急ぎとって返し新選組の皆を助けに向かう その途中 あっけなく鉄砲で撃たれ土方は戦死するのである いや本当に実にあっけなくだ・・
史実に弱い自分は てっきり五稜郭の中で死んだものと思っていたが違うんだ? もっと壮絶な死に方をするのかと思ってもいたのに・・
時代が変るこの時に 日本刀1本で鉄砲&大砲に立ち向かって行き その鉄砲にあっけなく撃たれて死ぬってのも皮肉なものだとも思った
そして土方の最後には やはり香取慎吾の近藤さんが出てきた! ドラマで人が死ぬ間際に良く使う手法の 突然雲が割れ その割れ目から
陽が射して来て 土方の顔に当たる その陽の光りを遮る影があって それが近藤の顔で・・ あの映像は近藤が斬首される時最後に言った
「とし・・」だよなあ? そして多摩にいた頃のように土方は微笑み やっぱり「・・克っちゃん」と この顔は終わったっていう顔だったろうか?
あっ会えたって顔だったろうか? これっていまいち・・? いや・・ どんな顔だったら良かったんだろう? 終わっても暫く考えていた・・
名台詞 : 土方 「俺が何の為に今日迄生き続けて来たと思うんですか!全ては近藤さんの無念を晴らす為 あの人が死んだ時
俺の人生も終わった それでも俺が死ななかったのは 近藤勇を罪人のままにしておく訳にはいかなかったからです」
永井 「ごめんなさいで良いじゃないか」 土方 「いいかこれは死ぬ為の戦いではない これから俺達は生きる為に戦うんだ」
榎本 「土方君 これからはこれが我等の挨拶だ 我等の新しい」 土方 「榎本さん あんたこそ死ぬんじゃねえぞ 生き延びてこの地に
夢の花を咲かせろ この大地を開拓するんだよ そして何万頭の牛を飼ってチーズを造れ そんな事あんたにしか出来やしない」
永井 「戦はもう終わった命を粗末にするな! 生きるんだ生きて土方の仕事をお前達が引き継げ 生きて見届けるんだよ
新選組を受け入れなかった新しい世が どんなものになるのか あいつはそれをお前達に託したんだ」











BACK  NEXT

(TOP以外からお越しの方だけTOPへ)